中国の文化が悪バズりしていた
少し前に中国で犬を食べる日があったようで、そのニュースが悪い意味でバズっていた。ごく一部の地域に限った文化らしい。
ちらっと見てみると、インタビューを受けた現地のおじさんは「犬を食べると精力がつくんだよ」と言っていた。ふーん。俺は絶対食べないけどね、と思った。
かわいい犬を食べるなんて残酷だ、というのがバズった主な理由だと思うけど、「あなたたちだって豚肉や牛肉を食べているでしょ?それと同じだよ」とも現地のおじさんは話している。
おっしゃる通りです、と思った。
でもみんな、「鶏・豚・牛は家畜だからいいんだ」とか、「宗教において重要な動物なんだからそれとこれとは別だ」って言い返すんだろう。まあその言い分もわかるっちゃわかる。
現地のおじさんの話ぶりを見て思ったのは、これは日本にたとえるなら「土用の丑の日」なんじゃないかな。
絶滅危惧種を食べる日ってなんだよ
日本で精力がつく食べ物といったら、鰻と答える人が多いと思う。でも、天然の鰻は絶滅を危惧されるほどに希少な存在になっている。ありがたがって食べていて本当に大丈夫なんだろうか。
これについてはかわいいとか、人間のパートナーだとかペットだとか、そういう理屈は通らない。
鰻を食べるのは日本の大切な食文化なんだ、と言い張るのと同じ口で、他国の食文化を一方的に批判するのは、あまり行儀がよくないと思う。
他国の文化をうかつに傷つけてはいけない
そもそも他国の文化なんてすごくデリケートな話だ。それも食文化となればなおさら。生きるか死ぬかの問題なんだから。
この件は犬肉の流通ルートも問題になっているらしいので、それはそれでキチンと解決してほしいが、文化については他国の人間がずかずかと踏み込んでいいものではないと思う。
中国国内でも問題になるようなら、こちらが騒ぐまでもなく変化していくだろう。日本の上げ馬神事もそうなったように。
菜食が健康的だとか、みんなヴィーガンになるべきだとか、そんなことを言っていられるのは平和で食糧事情が安定している国に住めているおかげだ。食べるものがなければどうにかして飢えをしのいでいくしかない。
円が安かろうが、物価高になろうが、まだ日本は恵まれているのだ。食べ物を選べるのだ。これから先もずっとそうかは、わからないけど。
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