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「生きのびるための事務」を読んだ感想

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今じゃなかったな

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読むタイミングが悪かったなあと思った。今じゃなかった。

軽いタッチの絵から想起されるようなライトな内容ではなく、中身はかなりぎっちりしている。すごく現実的でリアルが詰まってる。ヘタな自己啓発本よりよっぽどためになる。

行き詰まってるとか将来が不安だとか、若いひとや独立したいなと思っているひとたちが読む本だなあと思う。あとは独立したはいいけどうまくいっていない人とかか。

自分は自分で行き詰まりや物足りなさのようなものを感じてはいるんだけど、この本がハマる性質の悩みではなかったというのがわかったので、それは収穫。

過去の自分を褒めたい

こういう感想になったのは、いま現在の自分がそこそこなんとか暮らせているからだろう。

ずっとパーソナルジムや整体サロンを持ちたいと思っていた。坂口さんのようにやりたいから…というポジティブな理由もあったけど、ほかの人といっしょに働くということが長期的にできそうにない、というネガティブ寄りな理由のほうが大きい。

どちらにせよ独立を目指していたのだが、それは4年前の11月に叶った。そしてつぶれることなく今日まで暮らしてこれている。生き延びている。だからたぶん今の自分には響かなかったんだろう。

ただ、この本を読んで過去の自分はうまくやっていたんだな、と気づけた。示されている内容と近いような努力をしてきたおかげで、いまの暮らしが成り立っている。それはすごいことだ。夢が叶ってるんだから。

悩みの方向性がわかってきた

いま、行き詰まり感・閉塞感みたいなものに悩まされている。理由がわからず苦労していたけど、「ハングリー精神のなさ」が理由のひとつになっている気配がつかめた。

悩みごとがあるとついネガティブになってしまうけど、いまの生活は昔の自分が強く求めていたもので間違いない。それは喜ばしいことなので、いいことはちゃんといいこととして認識を改めたい。

とはいえ、独立に向けてガムシャラに頑張っていたころの勢いや迫力を失ってしまったのは確かだ。そこに充実感を感じていたんだろう。だから今は生活にぼんやりとした物足りなさを感じている。安定を得た今こそ、なにかまた目標や趣味・やりたいことを見つけるのがいいのかもしれない。

一方で、もう少しスローダウンした暮らしを楽しめるようになるのも大事では?と思う。

やる気とかモチベーション、頑張ることだけに軸足を置くのが人生ではない。同じパターンの繰り返しだと、また将来的に苦しくなりそうだ。いつか肉体的にも精神的にも衰えはくるし、ライフイベントも訪れる。目標達成しか人生の楽しみがなかったら、そういうときどうするの?

そりゃあもっとお金が欲しいとか望みはあるけど、そういう望みは行動に移せるほど現実的に感じられていない。別に現状暮らせているし少ないけど貯金もできているし。こんなゆるい生き方なので、会社という組織だとうまくいかなかったんだろうな、ということが改めてわかる。

いまは会社勤めのころよりよっぽど悩みも不安も少ないし、体調もいい。だからもうしばらく悩んでても大丈夫。この先の生き方については、腰を据えてじっくり考える時期なんだろうな。

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