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ランニングですねを疲労骨折。治療で気をつけたこと・今後の予防策

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今年の5月下旬にすねの骨(脛骨)の疲労骨折を経験しました。2ヶ月以上が経ち、ようやく日常生活を何の痛みもなく過ごせるところまで回復しています。

思い返してみると、明らかな失敗がいくつも…。

疲労骨折の予兆と、予防について体験談をまとめてみました。

もくじ

ポキっと折れるわけではない

疲労「骨折」という名称ですが、突然ポキっと折れて痛みが出てくるわけではありません。

ちょっと痛いなーくらいだった場所が突然ものすごい痛みになって襲いかかってきます。僕の場合はそうでした。

走ったあとだけすねの内側が痛いなーというところから始まり、階段の上り下りですら痛くなり。さすがにここまでくると怖くて走るのもやめ、安静にしていましたが、仕事でたくさん動いた日の翌日にその瞬間は訪れました。

朝起きると、立つことすらできないくらいに痛いのです。徒歩数分の病院までも歩けず、タクシーで移動。

衝撃的な始まりでした。

すぐに診断は確定できない

1回目の受診では鵞足炎との診断。

とはいえ鵞足炎だったらこんなに痛いはずないから、たぶん疲労骨折だろうな…と先生の話を聞きながら考えていました。

僕はトレーナーとしてケガについて一定の知識はあるので、先生の立場も理解できます。今回のように鵞足炎と脛骨疲労骨折の判別はすぐにできないことが多いはず。

疲労骨折しているかどうかはMRIを使わないとわからないし、発症後すぐの場合はMRIでも映らないこともあるからです。

まずは2週間の電気治療を受けることになり、様子見。最初の1週間は松葉杖で過ごしました。

回復が弱くMRIへ→疲労骨折が確定

最初の1週間は松葉杖+安静に過ごしていましたが、2週目からは仕事に復帰。

立てないほどの痛みではなくなりましたが、どうにか歩ける程度。それもかなりゆっくりです。

痛みも腫れもあまり変わらないということで、MRIを撮影することになりました。

MRIにはトラウマのある方がいるかもしれませんが(僕もかなり嫌でした)、膝から下の撮影ではそれほど恐怖感もなく。

ただやっぱり音はすごいうるさいです。時間もそれなりに(30分以上)かかります。

MRI撮影を経て、脛骨疲労骨折と確定。写真の通り、かなりはっきりと骨折線が見えています。ここから治療方針も変わりました。

それまでは治療を受けても痛みがひかず、かなり不安だったので…まあやっぱり疲労骨折だよな、とトレーナーとしての勘も当たり、いろいろと安心したのをよく覚えています。

痛みがなくなるまで2ヶ月

そうは言ってもすぐ治るわけではありません。

20分間の超音波治療に週3日〜4日ほど通う生活が2ヶ月ほど続き、ほとんど痛みがなくなったのがようやくここ最近。

元通りになるまでは12週間と言われており、あとは最終的な治癒の確認を残すのみとなりました。

軽い散歩ができるようになるまで1ヶ月半もかかりましたが、それ以降の回復はかなりスピードアップした感じがします。

現在は階段の上り下りなど、じわじわと負荷を増やしている段階です。

最近は歩けることがとにかくうれしい

痛みを無視してはいけない

今回の失敗は、走ったあとのすねの痛みを甘くみていたことから始まりました。

違和感は慣れるものです。最初はびっくりしても、まあいつも痛いしな〜そんなに大して痛くもないし、と思っているうちに、取り返しがつかないところまできてしまいます

また、当時はランニングをストレスのはけ口として頼りにしていたところもあり…。急に走る量が増えてしまったのは原因のひとつと言えるでしょう。心理的ストレスに肉体的ストレスを積み重ねてしまいました。

運動はストレス解消に良いとはいえ、やり方によっては体へのストレスが強いものです。心と体のバランスを取る必要があります。

ストレス管理のいい教訓になりました。

早く治るように心がけたこと

2週間ごとに治療の経過をレントゲンで確認するのですが、回復の速さを担当の先生から褒められました。6週目と8週目で2回言われたので、お世辞ではないと信じたいところです。

なにより安静が大事だと思いますが、トレーナーという仕事は動かずにはできません。

そこで気をつけたのが睡眠22時には少なくともベッドに入るように、できるだけ8時間眠るように、生活習慣をかなり徹底しました。

これがどれだけ功を奏したのかはわかりません。ただ、このおかげで時間管理や生活習慣を管理する力がつきました。

睡眠時間や睡眠の質を意識すると、日中に眠くなることや疲労感を感じることが減り、集中力が上がります。これを体感できたのは大きなメリットでした。この良い習慣はいまも続けられています。

睡眠だけでなく、食事や運動もそうですが、いいとは聞いていても実際に行動に移すのは難しいですよねまずはやってみるのが大事だと痛感しました。

いいなと思えたら自然と続けていけますし、あまり効果を感じないならやめればいいだけです。

食事で意識したポイント

野菜や果物・豆の抗酸化パワーに期待して、いつも通り食事はプラントベースで過ごしました。これも回復の早さに一役買っていたのかもしれません。

そのほか、肉や卵のような炎症を促進させる可能性が少しでもあるものはできるだけ避けました。僕は普段からやっているので特別感はなかったですが。

ただ、この2ヶ月はプラントベース以外にも意識していたポイントがあるのでご紹介します。

もちろんこれらもどれだけ効果があったのかは測れるわけではないので、あくまで個人の感想として参考にしてみてください。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収や骨の形成にかかわっています。

日光に当たることで体が作ってくれますが、歩くことすら難しかったのであまり外に出れず…こういうときに補うにはサプリが便利です。

もともと秋〜冬は飲むようにしているのですが、今年は春〜夏のシーズンも飲むことになってしまいました。

日本人のほとんどはビタミンDを魚から得ているため、プラントベースの食事ではとるのが難しい栄養素のひとつです。

ビタミンDの不足は気分の落ち込みにもつながる可能性があります。気分が回復に影響するかはともかく、ポジティブに過ごせるならそのほうがいいでしょう。

大して高いものでもないですし、お守りがてらに飲んでおくのがオススメです。たとえプラシーボ効果であっても、効いたらこっちのもの。

※治療のために薬を飲んでいる場合は、飲む前に医師や薬剤師に必ず相談してください

研究ではビタミンD3を使って効果を確認しているケースが多いので、ビタミンD3と明記されているものを選ぶのがいいと思います。

カルシウム

骨といったらカルシウム。ほとんどの人がわかっていることだと思いますが、どんな食べ物からの摂取が多いのかご存知ですか?

日本人のカルシウム源トップ3は乳製品、野菜、豆。続いて穀物、魚介類です。

乳製品はともかく、魚介類がこんなに低いのは驚く方も多いのでは?

プラントベースでカルシウムが豊富な食材にはこんなものがあります。

・切干大根

・水菜

・小松菜

・グリーンピース

・豆腐、納豆など大豆製品

僕は何かしらの青菜と大豆製品を毎日食べるようにしていました。切干大根は意外と取り入れやすいですし、グリーンピースもミックスベジタブルに入っているのでちょい足しがかんたんです。

日本人はいつの調査でもカルシウムが足りない傾向にあります。ずーっと言われているのに改善しません。

こういう事実がある以上、肉を食べるくらいなら豆のほうがよくない?といつも思っています。

たんぱく質

怪我をすると動けないので、まず筋肉は落ちます。これは避けられません。

ただ少しでも維持するためにできることがあります。それはたんぱく質を多めに摂ることです。

僕は以下の本を参考に、体重x2g程度のたんぱく質を摂取するように心がけていました。2.5g程度までは増やしてもいいようです。

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とはいえ、たんぱく質のとりすぎは腸内環境に悪い影響を与える可能性があります。胃腸のようすと相談しつつ、自分が消化・吸収できる量を探りましょう。

プラントベースのたんぱく質といえば豆。脂質の多さには注意が必要ですが、大豆製品はカルシウムも多いので一石二鳥です。

たんぱく源に困ったらこちらの記事も参考にどうぞ。

怪我から学ぶことはたくさんある

以上、疲労骨折の体験談でした。

・小さな痛みを放置してはいけない

・数ヶ月も走れなくなる前に、数週間我慢したほうがいい

・良いリカバリーのために、生活習慣は大事

ところで、僕は起こったことにはなにか意味があると思うタイプです。

疲労骨折の診断が確定したときから、このケガは何を自分に気づかせようとしているんだろう…と考えながら、3ヶ月の治療期間を過ごそうと決めました。

ここまでの2ヶ月間で仕事のストレスを整理でき、生活習慣も整い。今月が最後の1ヶ月ですが、すでにこうして原因や対策を振り返ることができています。

ランニングも筋トレもできませんでしたが、有意義な3ヶ月間でした。

ここまで読んでくださった方は、すでにケガをしてしまったか、けっこう足が痛いけど走るのを続けようか悩んでいる、のどちらかでしょう。

それは体からのメッセージです。どう受け取るのも自由ケガの経験を生かすも殺すも自分次第です。

痛みや恐れに負けず、いまできること、すべきことに目を向けられますように。

この記事がささやかな力になれば幸いです。

参考文献

日本人の食事摂取基準(2020年版) -出典 厚生労働省ホームページ

令和元年国民健康・栄養調査報告 -出典 厚生労働省ホームページ

日本食品標準成分表・資源に関する取組 -文部科学省

アメリカ栄養士協会の見解:ベジタリアンの食事

Craig WJ, Mangels AR; American Dietetic Association. Position of the American Dietetic Association: vegetarian diets. J Am Diet Assoc. 2009 Jul;109(7):1266-82. doi: 10.1016/j.jada.2009.05.027. PMID: 19562864.

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