こんにちは、パーソナルトレーナーのまーしーです。
2019年からプラントベースの食事を続けています。
プラントベース/ヴィーガンの食事では、ヨーグルトやチーズなど牛乳からつくられた製品を食べません。
しかし乳製品を減らそうと思うと、こんなことが心配になりませんか?
カルシウムは足りるのかな…
たしかに乳製品なしでカルシウムを摂るのは少し大変です。
しかし野菜や豆類など、カルシウムが豊富に含まれる食品はほかにもあります。さらに、食べものの組み合わせによって吸収効率が高まることもわかってきました。
トレーナー+栄養の資格を取得している僕が、最新の日本人の状況も紹介しながら解説していきます。
カルシウムは骨だけじゃない
カルシウムの99%は骨や歯になっていますが、残りの1%にも大切な役割があります。
・筋肉の収縮
・神経興奮の抑制
・血液凝固作用の促進
ちょっと難しいかもですが、筋肉に力を入れたり、イライラしにくくなるために必要ってことですね。
カリカリすんなよ
ストレスで骨は溶けていく
カルシウムが不足すると、骨や歯が弱くなります。この流れはイメージしやすいと思いますが、どうして弱くなるのか考えたことはありますか?
上に書いたとおり、筋肉を使ったりイライラを抑えたりするときにもカルシウムが必要です。
急に必要になったとき、食べている量が足りなかったら?
体は骨や歯からカルシウムを溶かして対処します。そのため、足りていなくても気づくことはほとんど不可能。
こうして知らないうちに骨からカルシウムが溶け出し続け、気付いたときには骨がぼろぼろに…
日本人はまったく足りてない
カルシウムの推奨摂取量は性別や年齢によって変わります。
男性(18~29歳) | 800mg |
男性(30~64歳) | 750mg |
女性(18~64歳) | 650mg |
令和元年の国民調査において、平均的な摂取量は500ミリグラム前後。男女ともにまったく足りていません。
ここに運動不足が加われば、一気に骨粗鬆症のリスクが増大。骨折→入院により、認知症の危険性も跳ね上がるのです。
まだまだ研究中の分野ですが、高齢者を対象にしたとある調査では、骨折後たった2週間で19人中11人が重度の認知症になったことが報告されています。
かなりやばいね…
それほど大切なカルシウムを、日本人はどんな食べものから摂っているのでしょうか?
令和元年に行われた国民健康・栄養調査によると、乳製品、野菜、豆、穀物、魚介類の順で多く摂取しているようです。
乳製品はイメージ通りですが、魚介類からの摂取は意外と頼りにならないのかもしれませんね。
プラントベース/ヴィーガンの食事では乳製品を摂取しないので、そのぶん他の食品を食べるように意識を高くする必要があります。
令和元年国民健康・栄養調査報告 をもとに作成
多すぎると便秘に?
カルシウムの摂りすぎによって便秘が起こることが知られていますが、これだけ足りていない現状を見る限り、過剰摂取の心配はないかと思います。
サプリメントやカルシウムの添加された食品ばっかりを食べすぎなければ大丈夫でしょう。
ちなみにカルシウムの摂取耐容上限は2500mg。納豆なら50パック分ですね。
サプリ以外では無理
カルシウムの摂れる食材40選
それではカルシウムが豊富な食材をみていきましょう。
特に多く含まれている食品を知ることは大切ですが、食べ合わせなどによっても吸収率が変わります。
そのため、さまざまな食品から摂ることも同じように大切です。
ここでは穀物・豆・野菜と3つのジャンルから、日々の食事で取り入れやすそうなものをピックアップ。
それだけでなく、カルシウムをちょい足しできる食品もまとめました。
食事メニューの参考にどうぞ!
穀物(ごはん・パン系)10選
即席中華めん(乾燥・ノンフライ・調味料なし) | 230mg |
イングリッシュマフィン | 53mg |
オートミール | 47mg |
キヌア | 46mg |
ロールパン | 44mg |
角形食パン | 26mg |
干しそば(乾燥) | 24mg |
ベーグル | 24mg |
押し麦 | 21mg |
マカロニ・スパゲッティ(乾燥) | 18mg |
頼りにはできない
豆類10選
えんどう豆(塩豆) | 1300mg |
凍り豆腐(乾燥) | 630mg |
油揚げ(生) | 310mg |
いり大豆 | 160mg |
ひよこ豆(全粒・乾燥) | 100mg |
木綿豆腐 | 93mg |
納豆 | 90mg |
絹ごし豆腐 | 75mg |
テンペ | 70mg |
レンズ豆(全粒・乾燥) | 57mg |
グリーンピースすごい
野菜10選
切干し大根(乾燥) | 500mg |
だいこん葉(生) | 260mg |
モロヘイヤ(生) | 260mg |
ケール(葉・生) | 220mg |
みずな(葉・生) | 210mg |
こまつな(葉・生) | 170mg |
チンゲンサイ(葉・生) | 100mg |
ほうれんそう(葉・冷凍) | 100mg |
オクラ(生) | 92mg |
ブロッコリー(焼き) | 90mg |
ほとんど葉っぱ
ちょい足しカルシウム10選
きなこ | 180mg |
いりごま | 1200mg |
チアシード | 570mg |
アーモンド(いり・無塩) | 260mg |
きくらげ(乾燥) | 310mg |
干しひじき(乾燥) | 1000mg |
カットわかめ(乾燥) | 870mg |
あおさ(素干し) | 490mg |
しそ(葉・生) | 230mg |
ケール青汁 | 1200mg |
わかめは手軽でおすすめ
そのほか、バジルやシナモンなどのスパイスにも豊富に含まれています。
カットわかめは含まれている量も多いし、生活に取り入れやすいので活用したいですね。
お魚や乳製品と比べてみると…
プロセスチーズ | 630mg |
ヨーグルト(無脂肪・無糖) | 140mg |
牛乳 | 110mg |
しらす干し | 520mg |
ししゃも・焼き | 360mg |
さば缶詰・水煮 | 260mg |
カルシウムといったら乳製品なイメージですが、ヨーグルトや牛乳に含まれているカルシウムの量は豆腐や納豆と大差ありません。
丸ごと食べられるお魚は、イメージ通りカルシウムを多く含んでいます。
健康のためにプラントベースの食事をするなら、水銀などの有害金属のリスクを考えつつ、状況に応じてお魚を取り入れるのは選択肢のひとつといえるでしょう。
高齢者や、食が細くて野菜をたくさん食べられない人はカルシウム不足のリスクが高いですからね…。
胃弱さんは吸収率に注意
カルシウムの吸収率は20〜30%と高くはありません。胃酸が少ない人はさらに吸収率が下がるおそれがあります。
食べたカルシウムをじょうずに活用できるように、吸収効率を上げるコツと下げないための工夫について知っておきましょう!
・胃もたれしやすい
・たくさん食べるのが苦手
・50歳以上である
ビタミンD・クエン酸で効率アップ
ビタミンDやクエン酸をいっしょに食べることで、カルシウムの吸収が促進されます。
クエン酸は柑橘類やお酢に含まれているので、野菜を食べる時はお酢の入ったドレッシングを選ぶことでいっしょに食べられますね。
ビタミンDはきのこ類に含まれていますが、乾燥きくらげを除きそれほど多くは含まれていません。
まだ研究中の分野ですが、きのこ類に含まれるビタミンD2では体にとってメリットが少ないというデータもあります。
しかし、ビタミンDは日光を浴びれば体が合成するので心配ご無用。ウォーキングに出かけるだけで、ビタミンD合成+運動のコンビネーションでさらに骨が強くなります!
運動はやっぱり最強
どのくらいの時間日光を浴びればいいのか?については以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
プラントベース/ヴィーガンが不利なビタミンD【冬はサプリも検討】
やっぱりシュウ酸には気をつけろ
鉄分の記事でも紹介しましたが、シュウ酸という成分はミネラルの吸収を阻害してしまいます。
数値上はカルシウム量が多く含まれていても、シュウ酸も多ければ吸収される量は少なくなるということ。
シュウ酸は水に溶けやすいため、ゆでたり水にさらしたりすることで減らすことができます。
しかしここで問題がもうひとつ。体に良いビタミンも水に溶けやすく、いっしょに流れ出してしまいます。
この記事の野菜リストの中で、シュウ酸が多いのはほうれん草。ケールや小松菜、水菜などシュウ酸の少ないものを選ぶほうが良いでしょう。
そのほかにもシュウ酸の多い食品があるのでご紹介します。特に食事中の飲み物に注意です。
・たけのこ
・キャベツ・レタス・ブロッコリー
・さつまいも
・なす
・緑茶・烏龍茶・紅茶・ココア
カルシウムは強く意識すべき
・葉物野菜は毎日かならず
・納豆、切り干し大根、わかめでさらにプラス
・食事だけでなく、日光もかなり大事
カルシウムは乳製品を食べる人ですら足りていない、特に気をつけたい栄養素です。
豊富に含まれている野菜を食べることはもちろん、豆類や切り干し大根、ごまやわかめなどを取り入れて、必要な摂取量まで積み重ねていきましょう。
カルシウム以外にも、プラントベース/ヴィーガンで不足しがちな栄養素はいくつかあります。下記の記事でまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
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さまざまな知識を自分で調べて、暮らしに取り入れていくのは難しいですよね。
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プラントベース/ヴィーガンの食事で栄養バランスを整えるコツをお伝えし、あなたが自分の体質や目的に合わせた食生活ができるようサポートします。
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コメント一覧 (5件)
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