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菜食/ヴィーガンが不利なビタミンD【冬はサプリも検討】

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こんにちは、パーソナルトレーナーのまーしーです。

2019年からプラントベースの食事を続けています。

ビタミンDは近ごろ注目されている栄養素です。というのも、ビタミンD不足は免疫機能に悪い影響を与えるかも?といった研究報告があるから。

そこでこの記事では、これらについてまとめてみました。

・ビタミンDはどれくらい必要?

・ビタミンD不足はどうしたら予防できる?

・プラントベース/ヴィーガンの食事で注意するポイント

具体的な日光浴の時間や食べものの内容について、日本人の平均値国が発表しているデータとともに解説していきます。

初心者でもわかりやすいように基礎知識もいっしょに紹介しているので、ぜひついてきてください。

もくじ

ビタミンDのはたらき

ビタミンDのはたらきについてはまだわかっていないことも多いのですが、大きな役割がひとつはっきりわかっています。

・血中カルシウム濃度を調節する

ビタミンDがなければ、体内でカルシウムがうまく使われません。どんなにカルシウムをたくさん摂っても、ビタミンDが足りていなければ効果は落ちます。

骨を強くしたり、筋肉に力を入れたり、イライラしないためにカルシウムが必要…とカルシウムの記事でも紹介しました。

それ以外にも最近は、どうやら免疫機能に関わってるかも、という研究が出てきたりしています。

今後の発展に期待

カルシウムとのコンビが大事

上に書いたとおり、ビタミンDの大きな仕事はカルシウムのサポート。

つまりビタミンDだけを気にしても効果的ではありません

カルシウムがまったく足りていなければ、どんなにビタミンDがあっても宝の持ち腐れです。

反対にビタミンDが足りなければカルシウムがうまく使われず、カルシウムの不足症状が起こるリスクが高くなります。

ありきたりな結論ですが、バランスよく食べるのが大事ですね。

そのほかのリスク

まだはっきりとわかっていませんが、以下のようなリスクもあると言われています。

・冬季うつ病(寒い季節の気分の落ち込み)

・大腸がん・乳がんなどの発症リスク上昇

・末梢動脈疾患(しびれ、冷えなど)

ビタミンDは日光を浴びることで作られるので、特に冬季うつ病については影響が強くて当然じゃないかな〜というのが個人的な感想です。

冬の病み期はビタミンD不足かも?

食事では足りてない

大人になってからのビタミンD必要量は、性別や年齢による差はありません。

が、アメリカの推奨量と比べてみると日本より少し高めでした。体格の大きい人はもう少し高めを目標にしてもいいのかもしれません。

18歳以上の成人・男女共通8.5μg
1日の目安量(日本の基準値)

令和元年の国民調査では、日本人の平均摂取量は6.9μg。あと少し足りていません20代、30代はもっと少ない傾向でした。

食品別の摂取量は魚介類、卵、きのこ類、肉類、乳製品の順。このうちプラントベース/ヴィーガンの食事で食べられるのはきのこ類のみなので、かなり条件は厳しめ。

しかし、ビタミンDは日光にあたることで体が作ってくれます。

じゃあ食べなくても大丈夫?

どうやらそう簡単にはいかないようです。

出典(厚生労働省ホームページ)

日光浴で本当に足りる?

北欧諸国ではビタミンDのサプリメントが積極的に取り入れられています。

その理由は緯度。

高緯度の地域は紫外線の量が少なく、体がビタミンDを合成するのに必要な量を浴びるために時間がかかります。

日本という同じ国の中でも、寒い地方と暑い地方では緯度の差がありますし、さらに紫外線は夏と冬でも違います。

そこで、最低でも1日に必要なビタミンDの量、5.5μgを合成するために必要な時間を調べた研究を見てみましょう。

夏であれば朝や昼に5分程度でよさそうです。

しかし冬はお昼でも20分以上朝だと2時間近く必要かもしれない、というデータが示されています。

冬はけっこう大変

朝の通勤で外に出てるから大丈夫!なんてことはまったくないです。マスクや手袋などで、日光にあたる肌の面積も狭くなっていますし。

暑い季節以外は食事と日光浴の両方とも大事と言えそうですね。

この研究の詳細は日本語で読めますので、ぜひ原文もどうぞ!札幌・つくば・那覇という3地点での差が詳しく掲載されています。

体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定-札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要

肌への悪影響は?

日光が大事なのはわかったけど、シミや日焼けが心配…

健康は気になりますが、美容も大事

健康もお肌の綺麗さも、どっちも欲しいのが正直な気持ちですよね。

WHO等は皮膚に紅斑を起こす最少の紫外線量を、最少紅斑紫外線量(1 MED)として定義しています。この量以上の紫外線を頻繁に浴びることによって、上記疾病の危険性が高まります。しかし我々の試算によると、1 MEDに達するまでには、必要なビタミンDを生成する紫外線照射時間の約4~6倍の時間が必要となります。

体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定-札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要 より引用

たとえば関東圏、夏のお昼であれば、およそ13分くらいで1MEDに達します。

やっぱり夏は日焼け止め必須

いっぽうで秋や冬については、絶対にシミを作りたくないところはともかく、日焼け止めは控えめにしたほうがいいかもしれません。

ビタミンDを合成するために必要な時間がさらに長くなってしまいますから。

たとえ肌がすごく綺麗でも、筋力が落ちてたるんだ姿勢の人、すぐイライラする人は魅力的ではないと思うので…

きのこを食べてチャージ

ビタミンDは含まれている食品が少なく、頼りになるのは魚・卵黄・きのこ類の3つ。

プラントベース/ヴィーガンの食事でビタミンDが摂れるのはきのこ類のみ、ということになります。

ビタミンDを多く含むきのこは以下の通り。

きくらげ(乾燥)85μg
しいたけ(乾燥)17μg
まいたけ(生)4.9μg
えりんぎ(生)1.2μg
えのきたけ(生)0.9μg
100gあたりの成分量 日本食品標準成分表2020年版(8訂)から引用

乾燥しているもののほうがたくさん含まれていますね!

ですが、結局はどのくらいの量を食べたか?が大事なので、好きなきのこをモリモリ食べておけばいいんじゃないかなーと思います。

日光を浴びられなかった日や、秋・冬などの季節は積極的に食事に取り入れたいところ。

秋冬は特においしいしね

脂質とセットで食べよう

ビタミンDは脂溶性ビタミンといい、油に溶けやすいしくみです。

そのためアボカドやナッツなど、脂質の多い食材といっしょに食べると吸収されやすくなります。

とはいえそこまで意識しなくても、豆腐や納豆などの大豆製品にも脂質は含まれているため、きのこ類だけを単体で食べるようなことがなければ大丈夫でしょう。

サプリメントは量に注意

なんとかして意識しないと確保が難しいビタミンD。ここまで読んできたあなたは、こう思ったかもしれません。

めんどくさいからサプリ飲もう

上にも書いた通り、国によってはサプリメントの活用が積極的におすすめされていますが、どれくらい飲むかをキチンと考える必要があります。

ビタミンDは取りすぎるとよくありません。体の中にカルシウムが増えすぎてしまい、腎臓や血管・心臓の筋肉などに悪い影響を与えます。

上限量は1日あたり100μgとされていますので、サプリメントを使う際は必ず含まれている量をチェックしてください。

飲み過ぎに注意!

プラントベース/ヴィーガンは特に注意が必要

・日本人は平均的に足りず、20-30代は特に足りてない

・秋と冬は日光浴を長めに+きのこを食べよう

・住んでいる地域や暮らしにあわせてサプリも検討

魚介類を食べないプラントベース/ヴィーガンの食事では、ビタミンDの摂取が難しくなります。

暖かい季節は問題ありませんが、秋や冬はできるだけ日差しを浴びるようにしたいところ。

ビタミンD以外にも、プラントベース/ヴィーガンで不足しがちな栄養素はいくつかあります。下記の記事でまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。

プラントベース/ヴィーガンで不足しがちな栄養素まとめ

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参考文献

日本人の食事摂取基準(2020年版) -出典 厚生労働省ホームページ

令和元年国民健康・栄養調査報告 -出典 厚生労働省ホームページ

日本食品標準成分表・資源に関する取組 -文部科学省

体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定-札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要 -出典 国立環境研究所

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